人体であり人体ではない、まるで仏が踊っているかのような霊妙な静けさ
高橋亜弓の描く人体は独特のホルムで絡み合っています。しかし嫌らしさはないのです。
透明感溢れる世界は清楚な中に色っぽさを含んでいて、人体であり人体ではない、まるで仏が踊っているかのような霊妙な静けさが感じられます。 薄い紙に刷った木版画を何枚も層にすることにより、後ろの紙が透けて手前の紙が浮かび上がります。 ゆっくりと、迫ってくる作品の中の主人公が心地よい緊張感を与えてくれます。